当縁川河口トーチカ  Touberigawa-Estuary Pillbox

↑ 当縁川(とうべりがわ)の河口に残るトーチカ
 現在では崖の中から露出しているこのトーチカ。当然ながら築かれた当時(1944年夏~秋)には、銃眼以外は土の中に巧妙に隠されていた。戦後70年ほどの間に海岸の浸食が進み、トーチカの前面まで削り取られてしまったわけである。このように露出したのが、2017年5月頃のようで、帯広建設管理部の職員が、付近の海岸をパトロール中にトーチカを見つけ、ニュースとして報道された。
↑ 当縁川河口付近の砂浜とトーチカとの位置関係
 まだトーチカが露出していない頃の空中写真に書き込んだ。トーチカ内部はまだ確認できていないが、このあたりで一般的な構造だと推定した。塹壕を通り、南西側の背面出入口から中に入る。障壁をまわりこむと銃座があり、銃眼からは砂浜が見える。敵兵からすると、砂浜に上陸後、側面の丘の上から草地に隠されどこにあるか分からない銃眼から機関銃で狙い撃ちにされる。ただし、米軍が上陸する際には直前に猛烈な艦砲射撃を行うようになっていたので、もしも実戦となっていればトーチカが持ちこたえられたかどうかは運しだいだったと思われる。
↑ トーチカまで押し寄せる波
 波が穏やかな日でこれくらいなので、海が荒れている日の見学は危険である。消波ブロックを延長しなければ、そのうちこのトーチカも転落・海没(または砂浜に埋没)していくだろう。
↑ 銃眼のある正面部分
↑ 崖の上から見たトーチカ
 
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 大樹漁港から東三線を北上し、アイボシマ川を渡ってすぐに右折、海岸沿いの砂利道を北東へ向かって3kmちょっと進むと、民間ロケットの打ち上げ施設に到達する。堀江貴文氏が出資した企業による小型観測ロケットMOMO2号機の打ち上げということで全国ニュースで報道されたが、2018年6月30日の打ち上げ直後にロケットは落下し爆発・炎上した。その現場である。この打ち上げ施設から東に200mも行かない場所に、当縁川河口トーチカが残存している。背面の出入口側には塹壕の跡が残っているが、土砂で出入口はふさがっていて、内部に入ることはできない。見学される際には、崖からの転落や波にさらわれる事故にあわぬよう気を付けていただきたい。なお、ロケット打ち上げ時には、打ち上げ施設から半径1.5kmの範囲が立入制限されるので、その場合にはトーチカに近づくことは不可能である。次の打ち上げが成功することを期待して、トーチカ見学は延期となる。
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  2018年8月7日 公開
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