鹿沼トーチカ1  Shikanuma Pillbox 1

↑ トーチカの正面(砲眼)
 現在、このトーチカは農地の端に露出しているが、1980年代に山林を伐採して農地を造成するまでは、他のトーチカ同様に土で覆われてカムフラージュされていたはずである。
 このページでは、主に2005年9月に撮影した写真を使って紹介します。一部、厚真町教育委員会の乾哲也様からいただいた写真も使用しています。乾様、ありがとうございました。
 厚真町では、2018年9月6日木曜日午前3時8分ごろ発生した地震で震度7を記録。土砂崩れや家屋の倒壊が相次ぐなど甚大な被害となりました。被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈りいたします。
 当ページをご覧になっている皆様、ふるさと納税の仕組みを使い、返礼品無しで被災地に寄付ができる「ふるさとチョイス災害支援(北海道厚真町)」というページが開設されました。皆で厚真町を応援しましょう。
↑ トーチカの背面(出入口)
 機関銃用のトーチカとは違い、火砲を搬入するために、出入口の幅が広く設計されている。
↑ 出入口から見たトーチカの内部
 入ってすぐ左側にやや小型の砲側庫があり、右側にはそれよりもやや大きめの砲側弾薬庫がある。真正面に見えるのが砲座。
↑ 入ってすぐ右側にある砲側弾薬庫
  ↑ 出入口の側面に残る、扉を固定するための穴
写真提供:厚真町教育委員会 学芸員 乾哲也 様
↑ 砲座
 砲眼の高さや駐鋤(ちゅうじょ)溝の大きさなどから、このトーチカ用の火砲は四一式山砲だったと推測される。砲架の真下にあたる場所が円形の溝となり、中央に丸太が設置されている。手前に見える扇形の溝が、砲を固定するための駐鋤(ちゅうじょ)溝。
←↑ 四一式山砲
WIKIMEDIA COMMONS
↑ 砲眼から見たトーチカの内部
 手前が砲座で、真正面が背面出入口。
↑ 2010年5月に撮影されたトーチカ 写真提供:厚真町教育委員会 学芸員 乾哲也 様
↑ トーチカの遠景 写真提供:厚真町教育委員会 学芸員 乾哲也 様
↑ トーチカの射界 写真提供:厚真町教育委員会 学芸員 乾哲也 様
↑ トーチカの位置関係
 対戦車壕を迂回して北上しようとする敵の戦車を、「浜厚真金山線トーチカ」と「鹿沼トーチカ1」で挟み撃ちにして破壊するために、このような配置になったと思われる。
 
■地図                                        ▼ クリックで開閉 ▲
 むかわ町から道道1046号線を北西方向に進み、厚真町に入ってすぐの小道に右折し約300m進む。そこで左折し、墓地に通じる坂道を上って北進、左手に墓地を通り過ぎる。そのまま畑沿いに直進し突き当りを左折、次の突当りで車を降りる。南西方向に向かって(一般車両では傷だらけになりそうな)トラクター用の道があり、640m程歩いて行くとこのトーチカに到達する。