宗谷砲台  Battery Soya  観測所附属発電所及器材置場

↑ 観測所の南東に残る附属発電所
 観測所の手前に写る舗装道路は「宗谷周氷河ロード」で、大型観光バスがよく通っていく。宗谷岬ならではの見事な周氷河地形や宗谷黒牛の放牧など、美しい風景に目が行くので、ほとんどの観光客は、観測所を見つけることはできても、附属発電所の存在には気が付かないと思われる。
↑ 近くから見た附属発電所
 四方を笹薮となった土塁に囲まれ、上部は土や草でカムフラージュされ、北側の外壁には迷彩塗装も残っているので、道路側からは、ちょっと盛り上がった地形にしか見えない。
↑ 西側の窓
↑ 西側の窓から見た内部
 内部は東西に長く、(撤去された)壁で仕切られ、2部屋に分けられていた。床に残る壁の跡から、中央に扉が設けられていたようだ。奥側(東側)に発電機の台座が2つ残っていることから、東側が発電所、西側が器材置場だったのだろう。それぞれの部屋に直接入れるよう、南側には出入口が2か所設けられている。
↑ 器材置場側の出入口(2枚とも)
↑ 発電所側の出入口
↑ 手前側が発電所、奥側が器材置場
↑ 北側の窓から撮影したパノラマ
 左側の壁の前にボイラーが並び、コンクリートの台座部分には、発電機が固定されていたものと思われる。
↑ 迷彩塗装が残る北側の壁面 ↑ 西能登呂砲台の発電所跡に残る発電機とボイラー
  出典:Яндекс Дзен Настоящее японское качество, проверенное войной и временем.
   機械類や金属部品が全て失われた宗谷砲台とは対照的に、ソ連軍に占領された西能登呂砲台では、発電機やボイラーが当時の面影を残している。
↑ 東側の窓
↑ 東側の窓から見た内部
↑ 附属発電所と観測所
 右上の電柱と一緒に写る盛り上がったところが観測所。
 
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観測所から見て、「宗谷周氷河ロード」を挟んで南東側約100mの位置に、まるで笹薮に隠れるかのように附属発電所が残っている。「宗谷周氷河ロード」は比較的幅の狭い道路だが、北海道遺産にも選定されている「宗谷丘陵の周氷河地形」をまわる観光バスが頻繁に通過し、フットパス・ウォーキングを楽しむ観光客も通るので、路上駐車で迷惑をかけぬように気を付けていただきたい。